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『ゼロの未来』『ヘルレイザー』『テラフォ―マーズ』

 つって、アカデミー賞が何とか言っておきながら、立て続けに観たのは『ヘルレイザー』と『ゼロの未来』と『テラフォ―マーズ』でした。

 『ヘルレイザー』はもう文句なしにおもしれかった。
 素晴らしい映像技術と、ほどよい怖さと、名演技と、設定の怪しさでした。
 その前に怖いもの見たさで『テラフォーマーズ』の映画観ちゃった(キツすぎて最後まで観られなかった)から、なおのこと、あのわけわかんない世界観に対して素晴らしい物語の運びだと思った。

 『テラフォーマーズ』はキャラクターが全員、設定をしゃべる機械と化していて、なんか恐怖すら感じてしまった。
 あれすごいですよ、皆さん一度観るべきですよ。

 僕は漫画版読んでますけど何が起きてるのかわかんなかったですからね。

 全員設定しか話してないのにですよ!?
 設定しか話してないのになにがおきてるかわかんないんすよ!?
 生死かかってるのに焦ってるやつとか走ってるやつ一人もいないのも怖かった。エチュードなのかな。

 『ヘルレイザー』はリブートも企画中らしいし、どんどこ観ていこうと思いました。


 『ゼロの未来』はテリーギリアム好きだし、っつって観始めたんだけど、特に何かがすげえ面白いってわけじゃなし、切れ味もなんかそれほどなかったけど、淡々と物語が進行していくところと唐突に救済が訪れるところは割と好きでした。
 カオスを内包する無の先に自分がとどまったのが過去の思い出の世界っつうのが。救いありそうでないんですけどね。綺麗な終わり方でした。
 自分のことを自分で思ったように規定していしまう人間の話でもあると思って。
 ボブの「新しいことを始めんのに年齢なんて関係ないさ」ってのと「僕は若いから矛盾を内包できる」みたいな台詞はズバリそれに対するアンチテーゼになっていたと思うんだけど。
 自分自身をカテゴライズしてこういうものだと決めつけた時に、一つの方向性にしか先行きはなくなるし、それはすげえもったいないな、と。

 この作品、とにかくボブがめちゃくちゃいい役で、そして重要で。まあ半ばずるいんだけど。
 彼はとにかくコーエンの真逆と言うか、コーエンに無いものをすべて持ち、コーエンが持つものをすべて持たないっていうキャラクターで、例えば「僕は疲れてる、休みたいんだ、外へ出よう」って台詞とかも、彼は休みたいとき外の世界に触れるんですよ。コーエンは休みたいときひきこもるんだけど。
 その辺如実に二人の対比になっていて。
 ボブが執拗に「我々っていうのをやめろよ」って言うのも、あれは自分自身をこうだと決めつけて、「こういうタイプの人間」として主語を大きくする言い方をしている人間への批判だと思うんすよね。
 みんながこう言ってるから、とか、みんながこうしてるから、とか。
 ボブは社会の中で個人であろうとするから孤独だし、コーエンは個人なのに社会に対して自己を合理化したがるから孤独っていう。二人とも真逆なのに結局は孤独になるっていうのが、わかりやすいけどめちゃくちゃいい関係性だと思いました。

 相変わらず社会における個人、みたいなテーマは生きていて、そこんところはテリーギリアムぅ!って感じでしたけど、もう少しいろいろ遊んだり、尖ってもいいのになあとも思いました。好きでしたけどね。
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